ドラマは時代を反映する?
最近、テレビをつけますと話題なのが、『華麗なる一族』ですね。
*「木村拓哉が主演で、TBSから出たあのドラマか。山崎豊子さんって人が原作らしいね。
白い巨塔』のときもそうだったけど、実績のある俳優さんを総動員して番組作ると、
相当に雰囲気のあるドラマになって、だいたいは視聴率も確保できるんだよね」

西暦2000年前後だったでしょうか、一時期のドラマブームが過ぎ去り、
視聴率低迷がささやかれるようになって久しいドラマ業界ですが、
こうした本格派の骨太なものだけはこれからも人気を博し続けていくのでしょうね。
*「ところでこのドラマ、昔に同じシナリオでドラマ化されたことがあったんだよね」

そうですね、そのようなことがたしか、朝のニュース番組で言われていました。
リバイバルというやつでしょうか、そういうところも『白い巨塔』と同じですね。
*「まあ昔、そうしたドラマを見ていた年輩世代の人が、今度はお子さんとそれを
もう一度見るという楽しみたかたもできるし、その点よいのかもしれないね」

そこでなのですが、今回ここで私は、この『華麗なる一族』というテレビドラマを、
ファッションの観点
から、少し述べてみたいのです。
*「あ、いちおう今回の記事は、『B.ファッション関係』のグループだったんだ…」

とりあえず、ドラマの時代性というものを考えてみましょう。
テレビマスコミが大挙して取り扱う大型テレビドラマの時代性とは?
*「そりゃ、そのときどきの時代性を作品に反映させないと、テレビドラマも当たらないよね。
医療に関心が持たれているときは医療をテーマにすればいいし、『華麗なる一族』の場合は…… え〜と」

『華麗なる一族』の場合は、セレブというか、大企業で大富豪の家庭の人間関係を取り扱ったもののようですが、
そうしたものに時代性があると、TBSの企画畑の人たちは判断したということになります。
*「そういえば、収入の格差が広がって、年収300万円時代になったとか、いや100万円の時代だとかテレビ雑誌では書かれているし、
最近ホリエモンとか村上ファンドとか、大富豪たちの事件報道が相次いだからね〜。
彼らの心の闇の問題をどう考えるかということが、多くの人の関心事になっているのかもね」

時代精神といいますか、その時期のその社会に必要とされているテーマといったものを見つけてきて
スポットライトを当てる技術にかけては、テレビ関係者ほど達者な人たちはいませんからね。
それはそうと、この『華麗なる一族』のプロモーションを見ていて、ひとつ気にかかることがあるのです。
*「プロモーションの予告版はチラ見したことがあっても、ドラマそのものは見ていないんだね…」

もちろんです。今回のこのブログ記事の私のニュースソースは、朝のニュース番組の特集コーナーのみですから。
聞きかじり見かじり井戸端談義ですから。
*「いばれることじゃないよ……」

とにかく! このドラマは舞台が、1960年頃なのにも関わらず、登場人物はみな、
現代のファッションシーンに通じるウルトラドレッシーなオシャレに身を包んでいるのです。
*「それはまあ、たしかにオシャレな格好はしていたよね。キムタクとか」

とりわけ木村拓哉の着ているものはすごいですね。私にはメンズの洋服を見ると、
その服がどのくらいのお値段のモノかあるていど見当がつくという特殊能力があるのですが、
木村拓也の場合、洋服はどのシーンのものを見ても、スーツは一式60〜70万円のオーダー品。
シャツもネクタイも裕に3万円以上はする高級品。靴も10万〜15万円はするビスポークテイストな逸品であることが…
*「そういうところに目がいくのか… しかも‘安く見積もってもそのくらい’ってことなんだよね。
するとキムタクは常に、全身で100万円以上はする衣装を着て撮影に望んでいるわけか」

木村拓哉「ほほほ、今身につけているあなたのお洋服の総額数値は、
転売したとして全身で約42000ですか。そこそこのものだと評価はしておきましょう。
それでは参考までに、私の着ているスーツのみの市場転売価格数値をお教えしておきましょう。
私のスーツの転売額は530000です。
もっともここから小物にまで本気を出してコーディネートを決めて、あなたの横に立とうなどというつもりはありませんのでご心配なく」
*「いやいや、木村拓哉はそんな口調でしゃべったりしないから」

ここで私は、思い切った仮説を立ててしまいましょう。
今回のリバイバルドラマの脚本に『華麗なる一族』が選ばれたことの本当の理由は、
それが大富豪を取り扱ったモノだったためという理由が、もっとも大きかったのだと!
*「おいお〜い、なにか忘れてないか〜い。脚本の実力とか脚本の実力とか」
それもあるのですが、今回のあのドラマは実は、TBSとファッション業界の密接な結びつきが生み出した、
テレビ業界とファッション業界の合作ドラマだということが、言えると感じたのです。

昨今ファッション業界のトレンドでは、若者向けのストリート系のファッションスタイルが中心だった流れから少しづつ、
ちょっと大人な雰囲気のドレッシーな高級スーツスタイルへとウエイトが移ってきているのです。
*「『ちょいワルオヤジ』っていう価値観とかも、そういえばドレッシーな高級スーツを着くずすスタイルを推奨していたな。
あんなふうなギトギトバキバキなオシャレを決めたら、雑誌通りにいくと全身で最低50〜60万円はかかっちゃうよね。」

あれはちょっと例外としまして、メンズEXやメンズクラブ、新参雑誌のOSEANS(オーシャンズ)などを見ていましても、
やはり高級紳士服のトレンドが日本にやってきていることは確かにうかがわれると、そう思うんですよね私は。
*「それでその流れをさらに確たるモノにするために、ファッション業界がテレビ業界と結託して、
現代の最新のオシャレ服コーディネートを登場させまくるドラマをリリースしたっていいたいわけ?」

そのとおりです。まさしく『華麗なる一族』の登場人物のファッションは、1960年代ではなく2007年の、
最新のドレッシーオシャレスタイルの見本市と相成っているのです。
木村拓哉の着こなしを見ていれば、それは30歳代前半からのキレイめオシャレファッションのトレンドの凝縮が見て取れ、
北大路欣也の着こなしを見ていれば、それは50歳代や60歳代のちょいワルオヤジ世代の、ゴージャスにして本格的なシックなスーツスタイルの結晶が見て取れるのです。
*「オシャレの勉強には最適ってわけね。あのクラスのオシャレに近づきたい人は、
あのドラマのコーディネートと似た感じの洋服を探してコーディネートしてみれば近道ですよって感じ?」

そして特に、キレイめのオシャレに興味を持ち始める年代が30歳代ですので、
もっともかっこいい30代男”といえる木村拓哉の起用もまた、計算され尽くしたものであったのでしょう。
学生時代の若者のファッションから一転してビジネスマンとなり、
黒くてペラペラのタイトスーツ
でそこそこのオシャレをがんばっていた若者の20代が終わったとき、
あるていどお金も自由になり仕事にも余裕がでてき、
これから職場でのワンクラス上のオシャレでも楽しんでみようかなと感じたときに目の前に開けてくるのが、
2007年度の最新のオシャレ見本市である『華麗なる一族』のプロモーション版とくれば、
これはもう日曜は早く帰って見るしかないという心境にもなろうというもの。
ですのでこのドラマを見るとすれば、キレイめのファッションのコーディネート案を考える上での見本集だと理解して見れば、
他とはまた違った、もうひとつの楽しみ方ができるのではないでしょうか。
*「だったら岡本さんもそういう見方で、この番組を見ればいいのに」

私は日曜はいそがしいんですよね……

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